~国家資格 着付け技能士検定とは~

着付け流派に左右されない唯一無二の「着付けに関する」国家資格

着付けに関する国家資格があるのをご存じですか??

着付けといえば某着付け教室の師範免許しかないという時代はもう終わりです。
着付け教室の師範免許は、その教室の基準に基づき付与されたものであり、「着付け技能」に特化した資格ではありません。あくまでその教室の基準に基づいたものとなります。

これから着付け師として活躍したい方にとって、派閥に左右されることなく、
ご自身の裁量で活躍することことができる資格です。そして、技量の証明が国家資格なのですから、その信頼度は非常に高くなるでしょう。

本コラムでは「着付け技能士」とその検定内容について解説していきます。

技能検定とは?

技能検定は、労働者の有する技能を一定の基準によって検定し、これを公証する国家検定制度で、働く人々の技能と地位の向上を図ることを目的に、
職業能力開発促進法に基づいて実施されるものです。

平成21年10月15日付けの政令改正により「着付け」が新たに技能検定試験の対象職種となり、平成22年2月1日付けで、一般社団法人全日本着付け技能センターが
「着付け」技能検定に関する指定試験機関として、厚生労働大臣から指定を受けました。
この試験は、着付けに関する知識と技能を問うもので、学科試験と実技試験が行われ、合格者には等級に応じて「○級着付け技能士」の称号が付与されます。

取得しますと、「1級(2級)着付け技能士」と名乗れるようになります。着付け技能士とは、国がその
技量を認める、お墨付きを与えられる資格であり流派などは関係ありません。

●着付け技能士のレベルは2段階

1級着付け技能士:モデルへの振袖着付け、帯結びはふくら雀 

2級着付け技能士:トルソーへの訪問着着付け、二重太鼓

いずれも長襦袢を着装させてから25分で仕上げる必要があります。

着付け職種技能検定の合格率は?

正式には公開されていない着付け技能検定試験の合格率。しかし、サイトのとある情報から推察することはできます。

全日本着付け技能センターの公式ホームページに合格者数情報が実はあります。
「技能検定事業報告・収支決算」という項目の中です。

過去3年分がのせてあるんですが、例えば平成30年では
1級(受験者数)⇒学科713人、実技939人 (合格者数)⇒491人
2級(受験者数)⇒学科337人、実技340人 (合格者数)⇒269人
ということで、1級は約5割、2級は約8割の人が資格取得できたということ。

現状の着付け技量のレベルには寄りますが、対策をして臨めば取得できる国家資格とも言えますね。

受験の流れ

年に1回開催される定期試験です。おおよそのスケジュールは下記になりますが詳細は「全日本着付け技能センター」のオフィシャルサイトに掲載されます。


①  3 月 試験の公示
当年度の学科試験、実技試験の日程や申込期日などの詳細情報が掲載されます。必ずチェックしましょう。


② 受験申込
毎年ゴールデンウイーク明けの5月10日頃が必着の締め切りになります。事前資料の準備などもありますので 4月中に受験申し込みを行うことをお奨めします。

③ 6月 学科試験
全国一律同一日に実施されます。会場は全国に設置されます。
このあたりはさすが国家試験だけありますね。ちなみに学科、実技ともに火曜日に設定されますので、お勤めの方はお休みの調整を早めにしてください。美容師さんに考慮した試験日程となっています。

④ 9月から12月 実技試験
学科試験が合格すると、実技の申込書が送付されてきます。受験エリアの日程を確認し、第二希望まで出します。第一、第二希望のいずれかの日程で調整されます。

⑤  1月末 結果発表
1月31日にホームページで合否が掲示され、合格者には証書が発送されます。

着付け技能検定試験に合格するためのコツ

国家資格着付け技能試験をの合格をもぎとるにはコツがあります。対策なくして合格なし。
仕上がりはもちろんのこと合格のために抑えるべきポイントが多々あります。

① 着付けの技量
試験要領に記載されている規定値に収めること。衿の幅、おはしょりの長さなど検定で求められる条件や時間内の着付けは必須

② 持ち物
持参品の検品があります。当方受験時も検品で条件に合致しない着物をもちこんでいたため試験を受けずに退場となった方が数名いました。
求められる条件を理解し、揃えられるかが大事です。着付け技能士の知識面の確認も含まれていると推察します。
また着付けしやすい、着映えのする着物や帯を用意することも大事なポイントです。

③ ふるまい
仕上がりだけでなく、着付けのプロセスや服装もみられます。着付けのプロセスはお道具の扱い方やモデル(トルソー)への着付け士としてふさわしい対応が問われます。
服装は具体的な指定はないものの白シャツ、黒パンツなど清楚で動きやすい格好、メイクや装飾品なども見られます。

④ モデル
モデルは年齢など試験には関係しませんが、(公式サイトのQAでもそのように説明されています)持ち込む着物とサイズが合うかは非常に重要です。
身丈、裄、身幅など着上がりにも影響するため1級を受験される場合はモデル選びも重要でしょう。また、練習や本番にもお付き合いいただけることも考慮すべきです。

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最後に

今回は国家資格の着付け技能士について、お伝えしました。職業能力を示す技能士に「着付け」がエントリーされたことは非常にラッキーなことではないでしょうか。
さぁ、国家資格着付け技能士の称号を手にして、自身の技量と才覚ですてきな着付け師として活躍しませんか。手に職、一生モノの資格を是非取得してくださいね!!

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